
連・宋連合を推す
世新大学教授 李筱峰
国民党主席連戦と親民党主席宋楚瑜の両陣営が先日、盛大な酒宴を催した。
彼等はこれをもって、連日来の「連宋密約」に対する世間の疑惑の打ち消しに成功したとみているようだ。しかもテレビ画面からは、彼等がすでに総統選挙に勝利したかのような得意満面の表情が読み取れる。
両陣営ががこのように和気藹々としているのを見て、改めて連宋両君を全国民諸君に推薦したい。
私が推薦といったのは、心理学者フロイドの言い方を真似たのである。フロイドはかって、ナチスのゲシュタポの迫害を受けたあと、「ゲシュタポを推奨する」と皮肉った。フロイドのは皮肉だが、私は誠意を持って推薦する。
まず、事実に基づいて連戦の特質を挙げる。
1、君子旧悪を憶えず:3年余り前、連戦陣営は宋楚瑜を中興証券疑惑で告発した。当時、双方は口汚くののしりあい、「狼心狗肺」、「反台湾」などの語句が飛び出した。連戦選挙本部の幹部は、「宋楚瑜は国民党を食い物にしたあと、国民党を裏切った」と非難し、宋に対して恨み骨髄だった。ところが今、連戦は旧悪を忘れ、原告と被告が仲良くなり、側近たちも口先を変え、お互いに美辞麗句を並べたてている。
2、先見の明:先回、総統就任式に連戦は参加しなかった。理由を聞かれて連戦は、早くから重要な日程が入っていると答えた。彼は早くから、自分が落選するとわかっていたのだ。先月3日、彼はある座談会で、SARSは21世紀の疫病だから、次の世代に解決をゆだねると言った。なんと高邁な遠見だろう。
3、赤子の心を忘れず:李登輝前総統との関係が悪化したあと、連戦は「あなたの友人である李登輝前総統と会うつもりは無いか」と記者に聞かれ、「彼は私の友人ではない」と答えた。私の娘が3歳のころ、気に入らないことがあると、「あんたと遊ばない」といっていたのを思い出す。
続いて宋楚瑜を推薦したい。
1、歴史を忘れる勇気:台湾の民主化運動が沸き起こった時期、宋楚瑜は蒋氏王朝に忠誠を尽くしていた。当時新聞局長だった宋楚瑜は、弾圧の限りを尽くした。彼の手で、40数社の政論雑誌が発行停止に追い込まれ、海外から輸入するTIMEやNEWSWEEKなども、たびたび発禁になった。外国メディアの記者の來台にも、難癖をつけた。言論封殺、台湾本土の言語・文化に対する弾圧、一々挙げればきりがない。彼はあのころの反民主化の事実を、すっかり忘れたようだ。
2、子供の教育に成功した:宋楚瑜は、母親の家のトイレの扉が壊れても、修理する金がないほど清貧だと言っていた。だが彼の息子は、若くして米国で5棟も家を購入した。ずいぶん金儲けに長けている。宋楚瑜は、子供の教育に成功したといえる。全国の父親たるもの、宋楚瑜を範とすれば、子孫繁栄、不景気ともおサラバだ。
3、口先が上手で融通無碍:中興証券疑惑が発覚したとき、息子や妻の妹名義の口座にある巨額預金の來源をメディアに問われ、宋楚瑜は最初、先輩が息子にくれた創業資金だと答え、ついでスア経国遺族の生活費だと釈明した。最近はまたこの金を裁判所に供託し、国民党の前主席の李登輝さんに返還すると言う。臨機応変、融通無碍である。新聞局長当時彼は、「台湾は台湾人の台湾ではなく、中国人の台湾である」といった。最近彼は、統一派ではないと述べる一方、「一つの中国の原則を堅持する」といっている。台湾人が台湾の主であるといいながら、公民投票で台湾の前途を決めるのに反対している。最近はまた、陳水扁総統が無能だから、「早く政権を渡せ、自分が引き継ぐ」といったが、このような憲政の基本をないがしろにする発言から見るに、彼は口先が上手ばかりか、超人の勇気をあわせ持っているといえよう。
以上推薦した内容は、すべて真実であり、嘘偽りがあれば、この原稿料を宋氏母堂のトイレ修理代の一部として寄付する。連宋両人ともそれぞれ長所があり、双方相補って、益々優れたものになる。このペアは、必ずや台湾政治に活力を与え、天下に新しい話題を提供するだろう。天よ見守りたまえ。
(2003年6月9日鯨魚電子報より)
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